鑑定内容 |
【視覚的分析法】
視覚的分析法は目視検査法と言い換えることも出来ます。
この検査方法は世界中で様々な、そして同様な検査研究が進められています。
鑑定人による特徴点抽出は、文字の形態の特徴だけではなく
運筆の方向や筆順などの書字運動に関する情報も
個人の特徴としてとらえることが出来ます。
そのために、筆者識別にマッチした検査方法と広く認識されています。
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【目視による筆者識別】
文書内に残された筆跡者の特徴
その特徴とは「他と異なって特別に目立った所」
この筆跡者の特徴を目視法にて検査する方法です。
鑑定人(ヒト)の目視による特徴点抽出は文字の形態の特徴だけではなく
運筆の方向や筆順などの書字運動に関する情報も個人の特徴としてとらえることが出来ます。
文字を2次元的に捉えて、文字の特徴点のみを抽出するよりも、多くの情報を得ることができます。
目視での最大メリットは、経年による震えの場合や交通事故などで、
極端に書字行動が変化した場合などの個人内変動が大きく観察される場合でも、
適宜補正を行うことで鑑定が行えることもあると言うことです。
筆者識別にマッチした検査方法と広く認識され世界中で採用されています。
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【目視による識別の問題点】
この目視分析による特徴点抽出法には、大きな問題が共存しています。
目視分析による特徴点抽出法では、個々の検体筆跡から検出される個人的特徴の大部分は、
その筆者固有のものとは限らず、他者の筆跡からも検出される可能性があります。
この特徴点の定義は、あいまいで、何を、何処を、特徴点とするかなど
の定義は各鑑定人、バラバラです。
そのために、結果が鑑定人により変化する事も予測されます。
さらに、心情により結果が左右される可能性も高いのです。
鑑定前に依頼者と面談し心情的な部分と望むべき方向性を聞いてしまうと、
それが鑑定人の判断の妨げになり、鑑定結果へ反映してしまう危険も存在します。
そのために「データによる分析」や「基礎研究による根拠」、
「蓄積データとの比較」などで指標を定め、
何を特徴点として、どの様な分析を行い、その結果として、
どの様な解析を行ったかを示 し鑑定される事が重要となるのです。
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【進化を続ける目視分析法】
筆跡鑑定は最も古い鑑定方法です。
歴史的には法文書鑑定を確立させたのはオーストリアやドイツなど欧州の科学者たちです。
その当初から研究されていた方法が目視分析法だったのです。
現在では、いかにして人に頼らず、客観的な解析が出来るかを、
世界中の法科学者が研究を続けています。
それとは正反対のヒトの潜在能力に頼る鑑定方法が現在研究中なのです。
ECで発表された論文によると、法科学者が街から無作為に選んだ250人に
「疑問文書」と「対照資料」を見せ、筆者異同識別実験を行いました。
その結果、なんと、87.4%の人が、みごとに正解を、いいあてました。
ヒトは、何となく見た手紙の筆者を、識別できる能力を備えています。
ずいぶん前から、解っていましたが、いまだに科学的な解明がされていません。
ヒトの目は、すべてを見ているわけでは、ありません。
ヒトは、ヒトの目から得られる必要な情報のみを認識しています。
このヒトが、普段、何気なく行っている認識を科学し、筆跡鑑定に利用できないかと、
研究が進められています。
これらの、研究が進めば未解決の、あの事件・・・・・、かも
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