血痕分析・血痕鑑定

鑑定内容

 

【精液からの個人識別-①】

【血液型-性別判定編】

 

各斑痕がヒトの精液であると判定されると、

その付着部位から個人識別の検査を行います。

 

 

法医学検査=血液型、DNA鑑定により個人識別も可能になります。

 

【精液からの血液型判定】

 

精液斑痕であると判定されると、個人識別のために血液型の検査を行います。

精液は体液の一種ですから、ABO式検査が可能です。

 

ですが、分泌型と、

血液型物質(抗原)を持たないために血液型が検出できない非分泌型とに、分かれます。

従って、微細の斑痕や劣化試料の場合、O型と判定される場合が多く

真のO型反応と区別する必要があります。

 

また、混合斑痕の場合は、被害者A型 + 加害者B型 = 検出血液型AB型--

などのように現れてしまいます。

この様に混合斑痕からのABO血液型判定は、極めて難しい判定になります。

 

そのため、このような難しい混合斑痕でも識別出来るよう「ELISA法」が開発されました。

ELISA(Enzyme Linked Immunosolvent Assay)は、

抗原抗体反応を利用して微量生体物質を定量する方法で、

バイオテクノロジー分野で最も広く用いられています。

 

測定はマイクロプレート上で 行われ、サンドイッチ法もしくは競合法によって、

対象物質を定量し女性と男性を識別する方法です。

 

 

【性別検査】

 

ヒトのDNAには、性別に係わる「X」および「Y」という染色体があり、

女性は「X、X」、男性は「X、Y」です。

この染色体を検査すれば、性別の判定が可能です。

 

検査は、リアルタイムPCRシステムと

ヒト・トータル・プラーマーとY染色体プライマーを用いた検査を行います。

現在、用いられている検査の検出限界量は、わずか6 pg/µL

ヒトの一つの細胞は3 pgですから2つの細胞採取で判定が可能になります。

 

例えば、薄手の布帛地に付着した精液斑痕には

1cm 四方に 1,500~3,000 ng の精子細胞が存在しています。

つまり、微細な試料からもDNA測定する事が可能になります。

 

リアルタイムPCRの試験結果

   

右が検体、ヒト及びY染色体ともに増幅しているので男性の斑痕と推定された。

 

例えば、痴漢などの被害者女性の下着をリアルタイムPCR処理します

すると、上記のように男性の反応がでれば、男性被疑者は・・と、なります♪

 

(ちなみに、DNAが出ないからと言って、痴漢をしていない。と言うことには、なりません)

 

 

 

精液判定精液からの個人識別①精液からの個人識別②よくあるトラブル精液判定の費用

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